「た、たからっくん、いったい、まって、、」


「ちょ、やめんの、無理。」


「いたいあ~い、」


「ごめん、我慢して」


「無理い、あ、動いちゃだめ。」


「穂香、しばらくこのまま居ようか?やめる?」


はじめてが痛いって知ってたけど

自分の意志じゃ止まらない痛み


でも、宝君が必死で和らげようとしてくれていることも

焦っている事も分かっていてやめるなんて言えない。


「ううん、大丈夫続ける。」


「ごめん、俺優しくしてやれない。」


痛みの感覚が少しずつ鈍くなって


繋がった部分を刺激されるたびに息が漏れる。


「穂香、、、」


宝君があたしの名前を呼んでそのまま息を止めてあたしの上に倒れて


終わったのだと分かった瞬間


愛し合えたんだということを身体じゅうで感じて


鳥肌が立った



涙が溢れて来てグジャグジャの顔を、目の前にある宝君の胸に顔を埋めた。


考えていたより色気のない必死な初体験。


現実は、小説みたいには行くものじゃない。