布団に入り、目を瞑る。


「音起きてる?」

「なに?」

「もっと泣いていいんだよ?」

甘えん坊で泣き虫な日向がそんなことを言った。


「もぅ泣けない」

「泣いてるよ。音」

言われて頬を触る。



あたしはまた泣いていた。


「僕がいるからね」

あたしより小さい日向に抱きしめられながら声を殺して泣いた。



その夜は、そのまま眠りについていた。