あの時の傷は消えないままだったが
二年で同じクラスの子と
だんだん仲良くなって来た。


男女一緒に
休日に遊ぶ事もあった。


その中の1人に
一見感情がない顔で
背も低くパッとしない男子がいた。


初めて話したのは
クラスの発表会の準備。
話してみると見た目と違う面白さ。

そして、勉強しなくても
出来るタイプだった。


メアド交換し、
毎日メールするようになった。
お互い音楽が好きで
好きなアーティストのCDを
貸し借りもしていた。




自分の事も素直に話せた…


初めてあの嫌な事を話せたのも
この人だった。



「…引いた??
ごめんね。暗い話してー(苦笑)」


「ううん。いつも明るく話してたから
全然想像出来なくてさ…」



お互い黙ったままで気まずい雰囲気だったので
「ごめんねー。
でも、なんか話せると
思ったんだよね(笑)」



「…俺が忘れさたいって思った、ごめん
俺じゃダメかな…」


意外な言葉だった…