『あ~あ!直美さん、それ塩じゃなくて砂糖!』

ダメだ…。

砂糖と塩の区別は食べてみないとわからん…。


小麦粉と片栗粉とか、コーンスターチ?唐揚げ粉……全部同じに見える。

『私…才能無し…』


『そ、そんな事ないですよ…。。砂糖と塩くらい…たま~~にですけど、間違える人いそうですし……油と酢だって…地球上のどっかでは………多分いると…』


百合ちゃん…慰めはいいのよ…。

あ~。涙が出ちゃう…。女の子だもん!

て、私キモいな。寒っ!

『じゃぁ最初から作りますか』


百合ちゃん…いい子ね。
特別授業料だすからね。

こうして私は記念日までの約10日あまり。料理の腕を磨いた。

あいつを見返すために。



一方俺。


『イテッ!くそ!辞めた!こんなもん!』


と、思うがやめない俺。

もっと金がありゃぁな…