急に後ろから実織に呼ばれて慌てて振り返る。

「なにボーッと突っ立ってんの?」

「い、いや。なんでもないよっ」

「ふーん?じゃあ、あたし5組いくから。ここでバイバイね」

「うんっ!バイバイっ」

私は実織に手を振った。
実織も私に手を振り返し、わたしとは反対の方向に歩いて行った。


私はため息をつくと、3組までテクテクと歩く。

新しいクラスはどんな感じかな?

やっぱ最初が肝心だよね。

新しい友達できるといいな。






思うことはまるで新入生みたい。

それくらい、私には友達がいないから。

私の性格にも問題があるのかもしれない。

私は希望とか、夢とか、運命とか...
そんなものは信じない。

信じることができない。

俗に女の子が言う
「ロマンティック」
なもの、

...よく分からない。

たまに、世の中はドロドロとしたものの塊だと思うことがある。

そりゃあ私だって、
占いをチェックしてみたり、これからの未来に胸を弾ませたりするけど、心の奥深くでは...信じてない自分がいたりして。


やっぱ、他の子とちょっと違うのかな...?