「春木せんせー

顔色、最悪だよ。」



秋山が言った。

春木は無理矢理

笑顔を浮かべた。



「やっぱり

この顔はまずいですよね。」



「最近、調子悪そう

だもんね。

ちゃんと病院行った?」



「いえ、仕事忙しくて…。

ほら、もうすぐ

中間テストじゃない

ですか。


それで最近

休みがあんまり

取れなくて…。」



「でも倒れたら

意味ないよ。

今日は早退した方が

いいんじゃない。」



というと春木のクラスの

出席簿を手に立ち上がった。



「ホームルーム

やっとくから。」



そう言うと

秋山は職員室を

出て行った。



「勉ちゃんセンセイ…。」



じーんと胸が熱くなる

春木である。