「嶋谷、ついでに

もうひとつ質問いいか?」


「はい。」



「お前って何者?」



「先生の生徒です。」



「いや、そうじゃなくて…。」



「その質問には

答えられません。」



「何で?」



「言えない事情が

あるんです。

今は−…。」



「…何か腑に落ちないんだけど…。」



「それも承知しています。」



「じゃあ、質問を変える。

何で霊が見えるんだ?」



「見えるから、なんですが…。

感覚が普通の人よりも

強いんだと思います。」



だから、

霊も見えるのだと

嶋谷は言った。