「…ッ…。お願いします!!誰にも言わないでください!!」

もう、頼むしかない。頭が回らない。これしか思いつかない。

何が首席だ。聞いて呆れる。

「おいっ実亜。落ち着け…。」

先輩が何を言っているのかも分からない。
泣きたくないのに、涙が出てくる。

「言わないでください…。バラさないでください…。お願いします!!お願いします…っ…。」

「実亜っ!!」

ふわり。
なんだろう…。

あたたかい…。