「ただいま…」
あたしは家に帰ってきた。
お母さんはどこかに行ってるみたいだ。
お母さんがいないと安心するんだ…
自分の部屋に入るとすぐにベッドに倒れた。
そして今日あったことを思い出す。
朝あの人に会って友梨とたくさんお話して…
楽しかったなぁ…
ガチャ
玄関が閉まる音がした。
お母さんが帰ってきた。
あたしは一気に現実に戻されて、怖くなった。
今日もされるのだろうか…
「莉子」
名前を呼ばれてビクッとする。
お母さんが呼んでいた…
あたしは自分の部屋をでた。
「お母さんおかえりなさい」
怖くて顔が見れない。
「ご飯何がいい?」
「えっ?」
いつもは聞かないことを聞かれてびっくりする。
恐る恐る顔を見ると…
お母さんはニコニコして機嫌がよかった。
「えっと…オムライスが食べたい。」
「わかった。ちょっと待っててね。」
そう言ってキッチンに向かい作り始めた。
どうしたんだろう…
ここ最近いつも機嫌が悪かった。
でも機嫌がいいってことはあたしにとって嬉しかった。
「ごちそうさまでした」
あたしはお母さんとオムライスを食べた。
おいしかった。
幸せを感じた。
あたしは食器を洗ってお風呂にはいりベッドに倒れた。
そして…眠りについた。