口をパクパクさせて、女の子は私を指差した
…てか、指さしはやめてもらいたい
ま、当然のとおり 女の子は驚くだろう
だって突然、見慣れない人間が見慣れない服を着て、自分の敷地にいるのだから
「ねぇ、お嬢ちゃん…」
そう声をかけると女の子はもっと驚き、顔を真っ青にした
もしかして、変人扱い?…
そう思いつつ、私は続けた
「ここどこかな?今の年号言える?」
こくりと首を縦に振って、女の子は答えた
「ここは京やで…。今は1864年やから元治元年…」
そっか…と言おうと思ったけど、もう一度言葉を繰り返した
「ここは京で1864年か…」
え
なにかがおかしい
私のいたところって東京(江戸)だし、2012年だよね!?