「っな、何も知りません…だからっ……「嫌ですわ。だってあなたは、今日から私のものですもの!」



そういうなり、伊東は碧の口を自らの口で塞いだ



――っ!?!?



もう、訳がわからなかった



助けを呼ぶことさえ叶わない、この状況――

***

「なんだか、春日さんが宴の仕度をしてくれているそうなので、僕も手伝って来ます」



そう言い、沖田は副長室から出てきた



伊東甲子太郎という人物は彼のなかで、



新しい仲間であり、新しい敵を迎えた気分である



気持ちがすっきりしないまま、沖田は中庭を通りすぎようとした



そこに…


「っはぁはぁっ……。や、やめてくだ…んンっぁ!」



必死にもがいている碧の姿が目に写った



――!!!


その抵抗を押さえつけている人物は



「伊東さん!!」



新入隊士であるはずの伊東であった


怒りでは表せられないほどの衝動に、沖田はかられた