「あ、あぁ…、そうでしたな!春日君の紹介がまだたった!」



すまん、というように苦笑いした近藤に 碧は緊張してひきつった笑みで答える



「彼女は、春日 碧君!…遠い先のみら…「と、いけねェ。近藤さん、さっき妾宅から連絡あったぜェ。…急用らしい」



いってやれ、と目で訴えた土方は碧の紹介を無理やり始めた



「ま、遠いところからわざわざ来た、物好きの女中です」



それだけ言って、黒い笑みを浮かべる



「あら…。そんな遠いところからやって来たのかしら?」



女々しい伊東の調子に、原田や永倉は顔を歪めた



「え!…まぁ、はい…」



再び重苦しい沈黙



それを察したのか、伊東が、



「なんだか皆さん、気分が優れないようね…。それでは私はお暇しますわ」



退室した


途端、


永倉が一言



「俺はあいつが嫌いだ」



「ああ、俺もだ」



と、原田も賛同



「…ま、これから同じ同志としてやっていくんだ。くれぐれも恥のないようにしろ」



彼らの持つ色が塗り替えられていくのを感じた