「くっくっく…。俺らしい…か」



普段からあまり笑うことのない土方の笑顔に、碧はぎょっとした



そんな碧の表情をみたのか、土方は咳払いしてこちらを見た



「ま、この句の意味は理解できるな?」



「は、はい!」



――そういえば…



土方さんって、モテるんだって聞いたことある



なんだか恋文を自慢して、実家に送りつけるほど…



「そういうことだ…。なんであの句で総司の表情が変わっちまったか、よく考えてみろよ」



それだけ言うと、土方は発句集を手に出ていった



ポカンと口を開けたままの碧は、一人考えるのだった



――どうして沖田さんの表情が…?



それに、私のこの鼓動の速さ…



尋常じゃない変化に



碧は戸惑っていた