――ノートを使おうか?



そう考えたのは1度や2度ではない




失いたくない人がいる



消えてほしくない命がある



…白紙のページ



筆をとったとき、



「…っ。か…すが…さん?」




沖田が目を覚ました



「沖田さん!…わかりますか?」




「はい、なんとか。…僕は随分と寝てしまってたようですね」




まだ顔色の優れない沖田が目を覚ました



その知らせは一度に隊内に知れ渡る



「おい、総司!大事ないか!?」



今にも泣き出しそうな声音で近藤が尋ねた



「でも目を覚ましてくれて…よかった」



土方も嬉しかったようだ