「だったら変えてもらおうと思って…連れてきたのよ」



黒はノートをくわえ、机の上へ置いた



「このノートの使い方を教えるわ。墨を持ってきて」



「はっはい!」



急ぎ碧は墨を持ってきた



「この帳面はね、書き込むことで未来が変えられるの」



「…書き込む?」



いまいち理由がわからない碧は、首をかしけた



「今日は6月5日よね。だから、それ以前…過去のことは変えられない」



でも、と黒は付け加えた



「未来は変えられる。まだ過ごしてない日…6月5日以降のことは変えることができる」



……そうか



だからあのときノートを開いたら、6月5日以降の記録が消えてたのか!



納得した碧は笑顔になる


だが



「でもね、書き換えることには回数が決まってるの」



ポツリと黒が言った