夜の闇に新撰組の姿があった



静かな夜に彼らの走る足音だけが響く



近藤隊として割り当てられた人物は



沖田 永倉 藤堂 谷 浅野 武田 奥沢 安藤 新田



そして、大将の近藤



息を潜め池田屋に到着した彼らは、まず表口と裏口を3人ずつで固めた



そして近藤は店に入り、店主へ来意を告げる



「今宵、旅宿ご用改め!」



すると店の奥から出てきた店主は、とっさに2階へ駆け上がった


近藤 沖田 永倉 藤堂はその店主の後を追っていく



池田屋事件の始まりだった――

***

2階に向かって急を知らせる店主を刀の柄で殴って気絶させると、近藤と沖田は階段を駆け上がった



2階には新撰組突入を知った浪士が、抜刀している



近藤は大音量で叫んだ


「「ご用改め!手向かい致すにおいては、容赦なく斬り捨てる!!」」



その言葉に多くの浪士たちは、次々と窓から飛び降り脱走を始める



「おやおや…。逃げるだなんて卑怯ですよ?」


血に飢えた目で沖田は浪士を斬り捨てた