碧が広間に着いた頃



ひとりの人影もなかった



――どこ行ったのかな?



そう思い辺りをキョロキョロするが誰もいない



普通じゃない



感じたときには、もう遅かった



――カチャカチャ…


遠くから重い鉄の塊を身に纏った人が現れた



「!?」



初めてみるその姿に碧は息を飲む



警戒していると、彼が現れた



「あ、目が覚めたんですね」



「お、沖田さん…!どうしたんですか。その格好」



あぁ と恥ずかしそうに目を伏せた沖田は嬉しそうに答える



「これから戦がはじまるんです」



え?



戦って…あの戦?


碧は目の前が真っ暗になった