今にも気を失いそうな碧は、必死に今起きたことを話す



「と、突然…廊下を歩いていたこの方が、後ろからやって来た別の方にいきなり斬りつけられたんです…!!」




無念にも転がる隊士の亡骸




誰だって初めて見ると恐怖に狩られる



「何があった…!」



しばらくして、土方と近藤が駆けつけた




「こりゃまた…派手に殺られたものだな」




亡骸を見て一言…




近藤が言う




しばしの沈黙のあと



「そのもう1人はどこへ行った?」



冷たい土方の声が廊下を響き渡った



「…あの角を曲がって行きました…」



今にも消え入りそうな声で碧が答えると、近藤が口を開いた



「残念だが…犯人には切腹してもらうしかないようだな」


――切腹



武士として最悪の運命が下された