「け、結構です!」



顔が赤くなるのがわかった



「冗談だよ。な~んでも本気にしちまうんだな」



そうケラケラ笑う原田は碧にとっては憎めない存在だ




「でもよ、碧がいた未来では着物を普段から着ないのか?」




「そうですね…。記念日とか特別な日に着たりしますけど、普段からはあまり着ないですよ」




「そうなのか…」




それと同時に原田の表情が曇った




「あの、原田さん?どうかしましたか?」




「…あ? い、いや……なんでもねぇ」




頑張って着ろよ




そう言い残し、原田は碧の部屋から出ていった



***

俺らの生きてるこの世は、一体どうなっちまうんだ?

碧の部屋を出た原田は考えていた


自分たちの習慣や風習は無くなるのか…?


考え込んでも切りがない



原田は仰向けになって叫んだ



「未来ってなんだ~!?」