無我夢中で彼に飛びつこうとした



そのとき…




「おい、総司! そんなところでなにしてやがる」


低い不機嫌な声が響き渡った




「あぁ、土方さん。ちょうど良いところにいらっしゃいました」




沖田がにっこりと微笑んだ先にいたのは



――土方歳三



だった




「土方…さん?」




未来でも現存する写真と、全く変わらないほどの美しい顔立ち




「なんだその異人は? どこで拾ってきたんだ?」




美しい顔立ちの彼は、苦い表情をした





ま、当然だよね…




やっぱり調べたとおりの恐い人みたい





私はそのまま、ぎゅっと目をつむった