――!?

よく目を据え、碧は足元をみた


するとそこには……


――黒!!


黒猫の黒がいる


未だ指示を出している土方と近藤に気づかれぬよう、碧はそっと裏へ回った


「ど、どうしたの?」


異常な心拍数の中、碧は尋ねる


そんな碧を見、黒はため息のように息を吐き出した


「…もう碧ってば……。こんなんでいいの?」


「えっ?こんなんって…?」


「沖田総司のこと!惚けないでよ!」


ピシャリといい放った黒は、じっと碧を睨む


冷や汗が碧の背を伝った


「私はっ……」


言いたいことを言おうにも、口がうまく動かない


握りしめた拳が震え始める


「碧」


「!?」


黒に呼ばれ、反射的に顔を上げた碧は目を疑った


「……沖田…さ……ん?」


悲しげな表情の彼がそこにいた