「君の場合は特にそうかもね。」


呟くようにそう言って、
槙先生はまた優しく微笑んだ。


「小暮さんもこれから大変ね。」

「どういう意味ですか?」



「佐々木君の彼女なんて、注目されちゃうでしょ?」

「や、違います。激しく一方通行突っ走ってるみたいな・・・」

「そうなの?」


「さっき、それが判明しました。」


「へー、ホントに意外ねぇ。
ね、ちょっと様子みる?」

なんて、嬉しいことを言ってくれたけど、素直にハイなんて言えない。恥ずい。

床とにらめっこしてたら、シャッと小さくカーテンを開ける音がしてドキッとする。



「ぐっすりね。ほら、」

誘惑に負けてしまうオレ。
そっと覗きこんだ。なんだ布団で顔見えないや。


「そ、ですね。」

やばい、顔が赤くなってきた。
思わず後退り――・・・



「応援するわね」と言ってくれた槙先生に「頑張ります」なんて答えてしまった。
マジでキャラ崩壊かも。