「小暮さんに用事?」とニッコリ微笑む、槙先生。
「あ、・・・と。」
「ふーん、意外な組み合わせね。同じクラスになったの?」
「はい。あの・・・」
聞いてみようか。
この際、思い切って。
「小暮さんは、なんか病気なんですか?前にも倒れてるとこに遭遇したことがあったんです。
今日も、あんまり元気なかったし。
し・・・心配で。」
「ああ!そう。
ふふっ、大丈夫よ。病気じゃないから。まぁ少し貧血気味なとこはあるけど。」
「は?」
「あのね、女の子はいろいろと大変なの。赤ちゃん産まなくちゃならない体だから、ね?」
ね?わかるでしょ?みたいな顔で覗きこまれてしまう。
あ、そういう事か。
なんか判ったかも。
「あ、はい。
良かった、病気じゃなくて。」
「へー、本当は優しいのね。
ものすごく無愛想って評判なのに。」
「大切な人には・・・です。」
「そう。」
「はい、そうです。」
なんて、オレここでなんでこんな事告ってるんだ。
「関係ない奴にまで優しくすると、いろいろ面倒いから。」
言い訳がましいか。