なんとなく、彼に目線がいってしまう。
カッコイイな。ホント。
勉強もできるらしいし。
あの身長で、あの顔は反則だ。天然の茶髪のサラサラヘア・・・あ、前よりずいぶん伸びてる。


モテるなんてもんじゃないだろううな。
まぁ、あたしとは住む世界が違うのは明らかだ。


そのうちに気づいた。
意外にも、女子とはひと言も喋っていない。むしろ超無愛想。

前に話したときは、そんな風に感じなかったけど――・・・

こういう騒ぎに辟易してるのかもしれない。人気者の宿命だわね。



「!!」

やばい、視線合ったかも。
ってかドンだけ見てんだ、あたしったら。


素知らぬ顔をして、窓の外へ顔ごと向き直した。


その時―――・・