-チリン・・・
       チリリン・・-


太陽がジリジリと照らす中、夏の優しい風が草木を揺らし


窓辺には金魚模様の風鈴が凛とした綺麗な音を奏でる。


私は藤崎彩15歳。見た目も性格も普通の女の子


小さい頃から風鈴が大好きで、今日もその大好きな音色を聴きながら空を眺めていた。


なんだか心地よくて瞼を閉じようとした時、携帯の着信音で妨げられた


はぁ・・マナーモードにしとくんだった


「イタ電とかだったら許さないんだから」


ブツくさ言いながら携帯を開くと沙奈からだった


「もしも・・・」


「あーもう!!ほんっとムカつく!!!」


ものすごい怒鳴り声に思わず携帯を耳から離した


「えっ何。どうしたの?」


いや、聞くまでもないか・・


沙奈相当キレてるし、こりゃあ彼氏とまた喧嘩したんだな


「彼氏と喧嘩したの!!!!!」

ほらね。