「わかった。ありがと」

そう言うとあたしは、宮本くんに背を向けて歩き出した。

「………ヒィック…」

泣きながら階段をおりていた、そのときだった。

トントン。
「はい?」
誰かに肩を叩かれ振り返る。
「あ、石本先輩。こんにちは」

石本先輩とは、男バスの先輩。