その一言を言うと、こわくて秀の顔が見られなかった。



「帰る。」



もう帰る。無理だよ。






本当に言いたいことって、なかなか言えない。



いつも派手で可愛い女子に囲まれる、何でもできる秀には、あたしの気持ちは分からない。



告白も、あたしからだったし。






歩きながら初めて泣いた