明日香、なにやってんだろう。


それから、部活に行く。



「いっけない。今日は、鍵当番だった。」


靴を履いてから思い出した明日香は急いで職員室に向かう。



「失礼します。テニス部です。鍵をとりにきました。」



部活で先輩達に何回も叫ばされた言葉を言って、鍵を取る。


「失礼しました。」


はぁ、涼しかった。



いいねぇ。明日香も教師になりたい。と、夢を持った明日香は、部室に走った。


部室までの距離は長い。



だから、もしかしたら先輩たちもきていないかもしれない。


その予想は見事に外れた。


「あれぇ~。みんな来てたのか・・・。」



と、先輩に聞こえないように小声で言うと、鍵で部室の扉を開けた。


部室の中は、職員室と比べるとかなり暑かった。

部室の奥からモヤモヤとした風が来る。
どうして、部室はこんなに暑いのだろう。



いるだけで、汗が湧き出る。



近々、テニス大会がある。


その大会のペアがみんな気になって、自分と合う人は誰だ、とか、テニス部のみんなで言っていたころ、先生からそのペアは発表された。



「岩坂と川上。」


意外の意外だった。


とりあえず、びっくりして声が出なかった。


ちょっとしてから声がでた。


「やったー。二人で頑張ろうね。」