私は、「川上 明日香」



明日香は中学一年生。


部活動は、テニス部。


今日、はじめて部室に行った。


「明日香。部室、ここだって。」


そういったのは、親友の「宮本 愛理」だった。


辿りついた部室は小さかった。


裏には、野球部とサッカー部の部室がつながっている。



明日香は、上を見上げた。


すると、サッカー部の人がいた。


その人と目が合ってしまった。



その人は、すごくカッコ良くて、背も高い方、そして、世界ではじめてみた、さわやかな笑顔。



どうも、サッカー部の部長らしい。


綺麗にたっている黒髪は、風に靡かされていて。


サッカー部の先輩は、下に降りた。


ここは、屋根の上に上がれるみたいだ。


しかし、背の低い明日香は上がることが出来ないだろう。


それから、明日香たちテニス部一年生は初心者コートで練習することになった。



授業が終わって、すぐ部室の鍵を開けに行き、みんなで準備する。


それから、初心者コートで練習した。


みんなうまくなかった。


だから、ボールがサッカーのコートに飛んでいった。


すると、あのサッカー部の先輩がボールをこっちに返してくれた。


「アリガトウございました。」


そういって、練習に取り組む。


ゴン。


痛い~。


サッカーボールをぶつけられた。



「ゴメン。」


と、あのサッカー部の先輩があのときの笑顔で言ってくれた。


それが嬉しくて、ボールを思いっきり打った。



今日は、ここで終わり。


片付けをしていると、急に心が暖かくなった。


これが、恋なのかな。



「ねぇ、愛理。明日香、恋しちゃったかも。」


そう言って、逃げた。


しかし、そういう話が好きな愛理は追いかけてくる。



「だれだれ~。教えてよぉ。」


「教えない。」


「なんで~。」


「名前、知らないもん。」