そして目の前の机に並べられていく料理。


『どうした?これ・・・??』

思ったことを口にする。


「作ってみた」

ニコッと笑う零。


そしてグラスを持たされる。


「………お誕生日おめでとう。」


そして零は俺のグラスに自分のグラスをぶつけた。


……………ん??


俺の…誕生日………??


『え…?俺……??
今日…誕生日だっけ??』

そもそも今日何日だ…??


忙し過ぎて日にちの感覚がない。


「ぷっ、先生自分の誕生日覚えてないの??」

零は吹き出して笑っている。


俺の…誕生日??

えーっと…10月…20日…だっけ??

あれ…今日が10月20日…??


たまたま目に入ったカレンダー。


俺…重症だな…


「せんせっ?プレゼントないけどこれで許してね?」

そうか…

分かったぞ。


藍葉がああいうことを言ったのはこのためか。


でも妄想が現実になるってこんなに嬉しいことなんだ…

そして俺は目の前のパスタに手を伸ばす。


一口。


【パクッ】


な、なんじゃこりゃ…

うますぎだろ…