午後からの指示が出され零以外の体育委員は山田先生について行く。


そして俺はさっき山田先生に怒られたと、言うことを零に話した。


零は他の先生と同じように敬語で話す。


それだけはどうしてもイヤで、

俺は特別でありたい。
なんてバカなことを思いつい、


『ついでに敬語気持ち悪いから
タメでもいいよ。

ただし他の先生のときはやめろよ』


と、言ってどさくさに紛れて零の頭に手を置く。



懐かしい零の髪の毛。

思わず抱きしめそうになって


『西城…??大丈夫か?

またお得意のぼーっとしてるやつ??』


なんて言って笑ってみせる。


精一杯の笑顔で。



それからすぐに午後の部の競技が始まった。


午後は大きな競技が3つほどある。



それのため体育委員は休む暇もなく働く。


本当によく働いていたと思う。



零はアナウンスや、雑用などとにかく数をこなしていた。



休憩時間にこの世の終わり、みたいな顔をしている零の隣に座る。



『西城?お疲れモード??』


零は俺が隣にいることにもう驚かなくなっている。

なんか俺、ストーカーみたいじゃん?


「そりゃあ疲れますよ…。

先生は疲れてないんですか??」



『俺は体力だけには自信あるからへっちゃらだぜ!


と、思ってたんだけどもう歳なのか疲れた。』


と、俺が言うと零は大きな声で笑う。


やっと笑った。

零の怒った顔も疲れた顔も好きだけど、


それでもやっぱり笑った顔が一番好きだから…