『先生は西城と別れたんですよね??』


俺はゆっくりと首を縦に動かす



『俺ならそうしませんね。

絶対、自分から手を離そうなんて考えません


まだ先生は青いですから。

まあこれからどうするか、ですよ??』


伊藤先生は俺の肩に手を置き去っていった



『大人だ……。』


伊藤先生は大人だった。


生徒をよく見ている。


俺は伊藤先生みたいな教師になりたいな。

と、考えていると


「ああいう先生って格好いいですよね」


どこからともなく現れた


『水谷先生。』


水谷先生…。


いつも急に現れるからこっちはビックリだ。



『いつからいらしたんですか?』




「最初…から。ですかね??」


盗み聞きとはタチが悪いな。



「たまたま聞こえたんですよ?

変なふうに勘違いしないでください。」


水谷先生は俺を睨む


まあそういうことにしときます。


という言葉は呑み込む