「朝倉先生??

で、一目惚れした相手は誰なんですか?」


全てを見透かしたような目で俺を見つめる水谷先生。




『あ…いや…別に……』


俺は誤魔化そうとパソコンを開く。




「もしかして…生徒ですか??」


水谷先生の言葉に思わず手が止まる。



『軽蔑…しますか??』

俺は暗いパソコンの画面を見つめながら水谷先生に聞く。



「軽蔑??
そんなことしませんよ。

するワケないじゃないですか。


だって好きになっちゃったものは仕方ないですもん。」


それだけ言って水谷先生は自分の仕事にとりかかった。




”好きになっちゃったものは仕方ない”



そうなんだよな………。



好きっていう気持ちは誰にも止められないんだ…




好きでもない人を好きになることが難しいように、




好きな人を嫌いになるのは本当に難しい。



なんとかこの気持ちが抑えられればいいんだけどな……