『零…ごめん…。』


守ってやれなくて…


辛い思いさせて…


ごめん……。



「え…?!何が…??」



『俺、お前のこと好きだ

やべぇくらい好きだ…

だけど………』



一度言葉を切った



『だけど別れよ………。』



言ったあとに後悔が押し寄せた


零が居なくても俺は大丈夫なんだろうか?


零がいなくても俺は頑張れるのだろうか?



「え…??何言ってるのせんせ…
意味分かんないよ…」


哀しそうな零の声。


好きだけど別れるということが
こんなにも辛いなんて思ってなかった



でも俺の最初で最後の我が儘を…


『ごめん…零…

俺、もうお前を苦しめたくない

なんかあったら
いつでも電話してきていいから


じゃあまた学校でな』


零の目からは大粒の涙が零れていた



『じゃあな、西城』


俺はあえて”零”と言わなかった



そして静かに車まで戻る


途中で堪えきれなくなった涙が溢れた


拭いても拭いても止まらない涙



格好悪ぃ…な。俺……。



ふと空に目をやると珍しく、
たくさんの星が輝いていた。