『藍葉の言うことは分かるよ。

そりゃあ親友だって思ってたヤツに何も言われなかったショックは分かる。


零はお前に言うのが怖かったんだって。

藍葉に…親友のお前に否定されるのが怖かったんだって。』



「でも…あたしは否定なんてしないし、むしろ応援したよ…」


藍葉のか細い声が聞こえる。



『零はこう考えたんじゃないかな…?

藍葉は否定するはずがない。

でももし否定されたら………


お前が零と同じ立場だったらこう思わないか??』




「…………………………」


何も言わない藍葉。



『とにかく零の話…聞いてやれよ。』


と、俺が言い終わると同時に



「せんせーいなか……った?!」


と、零が調理室に入ってきた。



零は藍葉の姿を見て驚いている。



『大丈夫。


ありのままを告白しろ。

そしたら必ず西城の気持ち…
藍葉に伝わるから。』


俺は零にそれだけ言い調理室を出た。