俺は朝、西城に帰りに調理室に来るように言った。



そして授業後。


調理室に来た西城。



『よぉ!西城!!』


俺はいつもと変わらない様子で西城に声をかける。



そして西城は俺の顔を見るやいなや

ボロボロと大粒の涙を流し、
俺に抱きついてきた。


『ん?どうした…??

なんかあったのかよ…?』


俺はそう言ってぎゅっと抱きしめる。



でも西城は何も言わずにただ涙を流すだけだった。


だから俺は


『大丈夫、大丈夫』

と、繰り返した。



そして


『大丈夫か…零??』


と、言った。


そうすると顔を上げた西城…零。



おもしれぇー!!


さっきまで泣いてたのに俺が


”零”って名前で呼んだだけで笑顔になってるよ…コイツ!



『おい、顔がニヤけてる!!』


思わず言ってしまった俺。



そして案の定睨まれた。




でもそんなこと気にせず


『ははっ、冗談だって。


それで何があったんだ?
話してみろよ…??』


と、俺は優しく声をかける。