そして言われてしまった。


「せんせーはわざと気づかないふりしてるの?

先生と生徒だから??

もう…いいよ…。

先生が先生じゃなかったら良かったのに!!」


と。



これは俺の心に響いた。



特に

”先生が先生じゃなかったら良かったのに”

と、いう部分。


俺だって西城が生徒じゃなかったらよかったのに…



何度そう思ったことだろうか…。



西城が生徒じゃなかったら俺は何も考えずにお前に向かって走っていっただろう。



でも、どれだけ思ってもお前は俺の生徒なんだ…。



「朝倉先生??大丈夫ですか??」



『うわっ!!』


いつのまにか調理室にいた水谷先生。



「そんなに驚くことないじゃないですか。」



水谷先生は少し膨れっ面。



『すいません…。』



なんとなく謝った俺。