西城が帰ったあと水谷先生が調理室にやってきた。



「どうでした?!」

嬉しそうに聞く水谷先生。



『まあまあですね…』


西城の過去の話を水谷先生に言うつもりはない。


なんとなくだけど…



あの話はしちゃいけないと思う。



「お近づきになれたんですか?!」



『え~…。まあそうですね。』


俺は帰る準備をする。



「なんか冷たくないですか?」


少し怒り気味の水谷先生。



『気のせいですよ。

ほら、早く帰らないと遅くなりますよ?』


俺は時計を見る。


時計の針は7時を指そうとしていた。



「そうですね。

では、また明日…。」


水谷先生は調理室を出て行った。



俺は


『はぁ~』


と、大きな溜め息をついて調理室を出た。



明日のことを考えると憂鬱でしかたない。



清水大和の


『明後日ここにいて』


と、言う言葉。


アイツは俺に何を言うんだ?!