零はずっと


「先生のばか…先生のばか」


と呟きながら俺の胸板を叩く。



零。


泣きたいときはいっぱい泣いていいから、


俺のせいにしてもいいから、



もう1度だけ、俺に笑顔を見せてくれ…。




『ごめんな…ホントにごめん。』



俺はさっきよりも強く抱きしめた。


1度、我慢をやめると歯止めがきかなくなることくらい分かっていたのに

俺はやってしまったんだ。




「先生…先生…。」



零はいつの間にか俺を叩くことをやめて、ただ俺の胸にうずくまっていた。



俺はひたすら


『ごめん…ごめん…』


と、謝りながら零の背中をさすることしかできなかった。