とにかく俺は学校中を探し回った。



すれ違う先生たちに少しおかしな目で見られた。


でも、そんなことは関係ない。



人にどう見られようが零のことが心配で仕方ない。




零…レイ…れい…。



どうしてお前はどこにもいないんだ?!



教室にも、体育館にも、図書室にも、零が見あたらない。



あと、残るはここか…??


俺は部室しかない別棟に来た。



ただ、零たち3年は部活を引退してもう縁のないところだ。


でもここしか考えられない。



そう思い、別棟に足を踏み入れようと思った瞬間、


「や…やめてよ!!」




と、言う声が聞こえた。




この声は………



まさか零か………??



そんな不安が押し寄せて全身に鳥肌が立った。



そして、急いで階段を駆け上がる。