俺は零をマンションの前に残し車を取りに行った。




助手席にはまだ零の手に渡っていないエプロン。

それを横目に車をマンションの前に付けた。



零を呼ぶと車に近づいてきた零。


俺は零の頭に手を回し、顔を近づける。



でも、


「ちょっ…先生やめて。」


零は俺を拒んだ。


初めて零に拒まれた俺は目を開けることしかできなかった。


キスを零に拒まれることなんて一度もなかったんだ。



『どうした…?なんかあったのか??』


俺はそんな言葉しか言えなかった。



そしてゆっくりと零の頭に回った手を戻す。


「先生―――


























―――別れよ。」