『秋平!!お前遅いよ~』


そう言って俺の肩に手を回すのは親友の裕司(ユウジ)


『悪ぃ…今日から冬休みで資料とかまとめてたら遅くなった』

俺は裕司の手から逃げる。


『まっどーでもいいや。

そんなことより早く行こうぜ!!』


この野郎…お前はあの頃から何にも変わってないな。


その自由なところとかとくに。

と、裕司を見つめながら俺は思っていた。


「秋平と裕司じゃん!!

2人が一番最後よ??」


眉を上げ怒るのは美希(ミキ)
コイツはまぁ…俺の元カノ。


今では完全に友達なんだけどな。


『お前それで最近どうよ??』

一通りみんなとあいさつを済ませ、裕司と酒を交わしている。


『何がだよ??』

俺はつまみに手を伸ばす。


『ほら…なんだっけ??

零…ちゃん??お前の生徒のさ…』

裕司には自分の生徒と付き合ってることは言ってある。


コイツは俺を批判することなくただ、


『なんかあれば俺に言えよ。

お前なら…大丈夫だ。』


と、優しく微笑んでくれた。


俺が前に零に言った”大丈夫が好きな理由”


あれは裕司の請け売りだったりする。


いつもバカみたいにふざけてる裕司。


だけど相談ごとを俺がすれば、
いつも真剣に話を聞いてくれた。


そのときに教えてもらったのが

”大丈夫”の意味。


今でもあのときのことはしっかり覚えてる。