「ヤバイ、ヤバイ」


次の日。


零と調理室にいるとやってきた藍葉。

コイツはいつ見ても騒がしい奴だ。


今だってこんなにもジタバタしながら調理室に入ってきやがった…


「先生、耳貸して。」

零ではなく俺??


なんの話だろ……

と、思いながらも藍葉のほうに近づく俺。


「先生の家がバレた…」

……俺の家が…バレ…た??

んなはずがないじゃないか…


昨日だって誰も付いてなかったはずだぞ??


頭の中はパニックだったが


『そっか・・・』

と、冷静を装う。


「零には言う?言わない??」

藍葉は心配そうに俺を見つめる。



『俺が折りを見て零には話すから、大丈夫。

ちなみに俺の家見つけたヤツって誰??』


藍葉は一瞬躊躇ったようだが


「島田って1年の子。」

と、教えてくれた。


『アイツか…』

島田は最近俺にしつこく付きまとってるヤツだ。



「じゃあ頑張りなよ。」

藍葉は俺の背中をバシッと叩き調理室を出て行った。