「珂南ちゃん!
また治療拒否してんのぉー?」



「違うよ、ご指名しただけ」





「あらそう、で、なぁに?」




香織ちゃんは何のために呼ばれたらかしらないんだ…



なんか自分の口から
座薬入れて…


って言うのが恥ずかしかった
から



先生が言ってくれるのを
待っていた
















「あれ?シカトですかぁ?
ぢゃあ私戻りますけど…」




って

先生が言ってくれない

先生が呼んだのに…




でも
帰られたら…


きっと先生なわけで…









「香織ちゃん?」





「ん?」





「薬いれてちょーだい」




「いいけど…なんの?」



香織ちゃんは
私と先生の顔を交互に見ながら
尋ねてきた