「こんにちは、白川雪乃さん。突然呼び出してごめんね。少し話したいことがあって。」


ここは中庭。今は昼休みだけど、天気が悪く今にも雨が降りそうな位なので、人は私達以外に誰もいない。

そして、目の前にいる人は、高嶺雪人。




「高嶺先輩が私の名前を知っているなんてびっくりしました。何か用ですか?」

そう、王子は私の先輩。
私は高校1年生で、王子が2年生。




王子は私の好きな人-中橋悠也-の親友なので、ちょっと期待してしまう。


例えば、恥ずかしがり屋の中橋先輩に代わってラブレターを渡しにきてくれたんじゃないか、とか。