「哲、ちょっといいか?」


蘭が俺の腕を掴んだ。




「ああ…。」



俺らは廊下に出てそのままロビーにあるいすまで歩いた。



「体大丈夫か…?」


「うん…。」


本当は少し傷が傷むけどそんなこと言えない。



「…あれで良かったのか…?」



おそらく夢のことだろう。



「うん…。夢には大切な人がいるから…俺には入る隙間もない。」



「俺は夢に告白したぞ。」



蘭はそう言ったけど俺はもう嫉妬もしなかった。


「で、付き合っている。」


「そう。」


夢、良かったな。