瑠緒side

うっう・・・

目が覚めるともう朝だった。

どうやら意識をなくしていたようだ。

またこのベッドか。

昔から変わらないお兄ちゃんの臭いがするからきっとお兄ちゃんの部屋なんだろう。

「今何時かな?」

近くにあった目覚まし時計を見ると、6:00だった。

私はベッドからむくっと立ち上がって、軋む廊下を歩く。

「おはようございまーす・・・」

昨日いきなり連れて来られた場所。帰るつもりだったのに泊まってしまった。

「おはよう。瑠緒」

背後からお兄ちゃんにしゃべりかけられた。

はっと昨日のことを思い出す。とたんに足が震え出した。

「何そんなにびびってんだよ。俺何もしないから。昨日はごめん。ちょっと恐い思いさせちゃったかも」

お兄ちゃんの口からそんな言葉がびっくりした。やっぱりもとは昔の優しいお兄ちゃんと変わっていない。

私は朝食に案内され、朝食を食べる。昨日の夕食といい豪華だ。

どれもおいしい。