そんなある日。

12月の初め、寒ーい日。

久々に勉強しようかなー、なんて思いながら帰っていると、携帯が鳴った。

「もしもーし、林?どうしたのー??」

2年の仲間だ。

林の声は少し震えていた。

『莉央さん、ヤバいんです。ごめんなさい、助けてください。明海中の奴ら、最近うちが何もしないのをいいことに、つけこんでいます。今、小川と田口が15人くらいに囲まれています。お願いです、助けてください…』

「…今どこ…?」

『ゲーセン横の工場跡です。奴ら、さらに集まるっぽいんスよ。このままじゃ確実にフルボッコですっ…』

私はもう走り出していた。

「分かった。久々のケンカだ。」