「莉央さん、言ってること、ムチャクチャです…っ」

しゃべっていないと止まらなくなりそうだった涙。

次から次へと頬をつたう。

かわいく泣ければいいんだけど、うまくできない。

無理矢理止めようとしたけれど、余計溢れて止まらなくなった。

「莉央さん、寂しくなったらいつでも会いに来てください。いつだって莉央さんの居場所はありますから。」

「…ぅん…」

「莉央さんなら、高校でもみんなに慕われますよ。不良が相手じゃなくても。だって、莉央さんは誰よりも人のことを考えれるんスから。」

「宮下…」

1コ年下で、身長もあんま変わらない宮下に、まさかこんなこと言われるなんて、考えもしなかった。

「ありがとう。」

しばらくの間、宮下の腕に体をあずけ、その言葉しか言えなかった。