残った私たち。

「やりましたね、莉央さんっ、流石っす!!」

宮下が駆け寄ってくる。

「当たり前よ。」

倒れている者はいない。

林と小川と田口だけがよろよろしていた。

私は3人のもとへ寄る。

「大丈夫??」

「すんません、莉央さん、俺らのせいでっ…」

田口がうなだれた。

「お前らのせいじゃないじゃん。それに勝ったしさ。」

「違うんす、莉央さん、内申に響くんじゃ…」

小川も泣きそうな声言う。

「い、いーよ、あいつらも負けたことは人に話さないだろうし、ケガの理由は各々考えれば証拠は無いわけだし、あとは黙ってここから去れば、あいつらの持ち物が残るだけだし…」

その時、

ガタンと音がした。

見ると、生徒会の女子たち。

ゲーセンに遊びに来たのかな??

だらだらと冷や汗がでる。

こ、これはヤバい。

生徒会はヤバい。

「お、お前ら、逃げるぞっっ!!!!!」

私はとりあえず林をおぶい、誰かが小川、田口をおぶって、反対側の扉から逃げ出した。

うぅ、冷たい風が、傷にしみるよー…